上の台の伐採地跡でついに山火事

 本誌でお知らせした虚空蔵さまから上の台に上る林の伐採跡で、25日日中、ついに山火事は発生した。伐採跡には杉の葉や枝がそのまま乱暴に残されていた。日はそこから発生した。
 
 日中で通報が早かったため大事には至らなかったが、乾燥しいていることもあり、消火が遅れていたら周辺の山も人家もひとなめだったと、消防関係者も話している。

画像は
1、焼け跡
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2、焼ける前は杉の葉や枝が山積みされていた。
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# by kz1940 | 2015-05-27 23:23

市内上の台斜面の林が皆伐  市は里山の自然資源の持続的管理とリスク管理を

 秩父市内の虚空蔵さまの石段の下を通り、上の台に登る道沿いと農園ホテルの下の樹木が皆伐され、ぽっかりと空間が広がっています。いずれも急斜面で、伐採後の枝や葉がそのまま放置され、玉切りした丸太も少しずつ搬出されていますが、最近はやりのゲリラ豪雨でも来ればかなり危険という感じもします。

 伐採の仕方もかなり乱暴で、この場所はほとんどが杉林だったので、杉の伐採はともかくとして間に混じる雑木の残らず伐採してしまいました。この場所は聖地公園への歩き道でもあり、市外の観光局もよく通ります。こうした市街地に続く里山は、緑や生き物の豊かな多様性に触れる場として、観光政策や産業政策の面から、伐採の仕方やその後の資源管理を配慮した秩父市の政策があってしかるべきでしょう。場合によっては公的助成政策も考えながら、恵まれた自然資源を観光と結びつけながら持続的に管理する手法を市は提起すべきです。それは地域の人びとを自然災害から守るリスク管理につながります。

 自然と観光というと、すぐサクラとか、芝桜とかが秩父では出てきます。一種に偏った、そうした単純化した「自然」ではなく、よく管理された雑木林やスギ・ヒノキとの混淆林の木漏れ日の下に、秩父の山野に咲く野の花が観察できる、そんな自然を再現するのです。

 伐採の後、道が破損したり、側溝が埋まったりもしています。積まれた丸太の危険、伐採後の管理や植林などについては、いま市議会議員の金崎昌之さんが市当局と話をしていただいています。そのおかげで『あぶない」という立て看板もできました。感謝です。

 以下写真で現場の模様をお伝えします。

写真1 農園ホテル下の急斜面。木は全部伐られ、斜面の下はすぐ住宅と小学校がある。
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写真2 虚空増さまから上の台に上る道沿いの林。ここも皆伐採された。
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写真3 伐採されたウバミズザクラ。白い花が咲き、実をつける。貴重な木だが、ばっさり切られている。
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写真4 すでに小規模の土砂崩落が始まっている。
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写真5 放置された残渣
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写真6 『あぶない」という警告の看板がやっと立てられた。
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# by kz1940 | 2015-05-11 15:14

横瀬 江戸期、地元の彫り師集団が制作か 八阪神社の天王様

横瀬 八阪神社の天王様

埼玉県秩父郡横瀬町宇根にある八阪神社は、秩父地域の山岳信仰のメッカだった武甲山のふもとにある。日本二百名山に数えられるこの山も、セメント採掘でみるかけもなくなった。八阪神社は地元では「天王様」と呼ばれている。天思兼命・牛頭天王を祀っている。社殿は高さ3m、間口0.66m、奥行き1.2mで、1846年に建立とある。見事な彫り物は江戸時代関東一円で活躍していた彫師集団の作なのだろう。秩父にも腕の良い彫り師の一団がいて、いい仕事をしたといわれている。

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撮影した小菅通(秩父市で小菅写真館を主宰)さんは次のように言っている。
「とても丁寧で温い感じのする彫り物。神様、天女、鳥獣などが彫られている。『三国志』などの物語を題材としているのだろうか。屋根の下側に昔の赤い色が残っている。さぞ豪華絢爛だったろう。」(お)
# by kz1940 | 2015-04-29 22:08 | 秩父の文化

秩父市、市庁舎・市民会館建設見直しを求めた議員を市行政から実質排除

 秩父市で奇妙なことが起こっている。市民のかなりの層が見直しを求めている市庁舎・市民会館建設を随意契約で建設業者と結び、市議会も圧倒的多数で承認、これに対して反対派の五人の議員は市長不信任案を出して抵抗した。これに対し市執行部は不信任案に賛成した政党の機関紙購読を取りやめるよう市職員に勧告、さらに町会長連絡協議会「コミュニティ懇話会」の集まりで副市長が不信任案に賛成した五議員を通しての市への要望は取り上げないし、五議員は市の公式行事には招待しない、といってのけた。五人の議員が市役所の事務室にきても通路で応対し、衝立から中には入れるなという指示が出ているという話も聞く。いずれも市政への参加や請願権といった市民の権利を奪う対応であるという批判が市民の中から出ている。

 民主主義の基礎ともいえる自治と市民の市政への参加を平然と無視するこの事態の発端は、すでに着工が始まっている市庁舎・市民会館建設にある。現市長は45億円の事業計画で市役所を建て替えることを公約にて2013年に再選を果たした。しかし、折からの福島復興事業や、アベノミクスによる景気対策としての公共事業の大盤振る舞いが重なり、入札な常に不落に終わり、事業費は58億円、65億円と積み上がった。
しかし、昨年11月に予定価格65億円で3回行った入札も成立せず不調に終わった。そこで市は応札で最低価格を付けた大成建設と地元業者高橋組の共同企業体を随意契約の交渉に入り、本体工事費51億3864万円、付設工事を含む総額65億円で合意。年末ぎりぎりの12月25日、市議会本会議でその契約を圧倒的多数で承認した。

 破たん寸前のアベノミクスの最後の頼みの綱は土建国家の再生とばかりに、政府は公共土建事業の拡大に躍起だが、その熱気は地方自治体にも伝染。いま地方は土建と地方創生がドッキングして、住民無視の無駄な公共事業の大盤振る舞いが目立つ。この秩父市の事例もその一つと言える。
山間地にある秩父市の人口は6万6000人ほど。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、およそ30年後の2043年には半分以下の3万345人になる。高齢化が目立ち、奥秩父地いわれる山間地域では消滅寸前の集落が数多くある。65億円もの施設をつくるとなると、市当局は合併債を使うので市民負担は大きくないというが、それでも後世代にかなりな借金を残すことに変わりはない。人口が半分になれば、一人当たりの借金もそれだけ重くなる。市民会館は1000人収容の大ホールをメインとする施設だが、この地域でそれだけの需要があるのかという懸念もある。稼働日数が少なければ維持費だけで莫大な経費がかかる。人口が減れば当然市職員も減ることになるが、空き部屋だらけの市役所をつくってどうするのか。事業費が65億円になった段階で市民の間から批判や懸念が噴き出し、昨年10月に市民有志で「市役所・市民会館の建設を考える会」という名称で住民運動が動き出した。

◆ガラス8枚で65億円

 ことの発端は2011年3月11日にさかのぼる。東日本大震災の日である。秩父市内では5強から6弱くらいの揺れだった。市民の多くは情報を求めてテレビに釘づけになっていた。突然字幕が流れた。「秩父市役所が倒れた」という短いものだった。驚いて駆けつけた人が何人もいたが、帰ってきての報国は、別に何ともないよ、というものだった。

 実際、被害は窓ガラス8枚が壊れ、壁に少しひびが入った程度だった。当時の市庁舎の窓は窓枠をがっちりと固定していたので。建物全体が大きく揺れたら割れてしまうのはいわば当然の結果だった。
 しかし、市長はすぐにも倒壊の危険があるとして、翌12日午前11時ごろ、市庁舎内で会議をしていた市民を追いだし、入口にロープを張って立入禁止にした。その後、執務を隣接の市の施設に移動させ、続いて市庁舎と隣の市民会館「秩父宮記念館」を取り壊した。
 市は、こうした措置をとるにあたって耐震性を診断を一社にさせただけであった。市議会で、共産党議員から複数の専門機関に診断を仰ぐべきとの要求が出されたが、市当局は無視した。埼玉県建築安全課でも診断を行った。その時の結果は補強の必要なところもあるが、概ね安全というものであったとされている。

◆署名提出の市民に怒号を浴びせる市幹部

 「市役所・市民会館の建設を考える会」は昨年10月28日、市長も対して、「市庁舎・市民会館の建設の見直し」を求める署名運動に乗り出した。保守から革新まで幅広い人々が結集しての署名運動の結果、一か月を満たない機関で1万筆を超える署名が集まり、11月21日に第一次集約分1万2643筆の署名を市長に手渡した。市長が立ち上がり、署名を届けた市民から署名簿を受け取っていたそのとき、部屋のひと隅に陣取っていた市高級幹部を含む市役所職員から、署名を届けた市民に対し、「座るな!渡したら出ていけ」という怒号がとんだ。そこには副市長や市財務部長もいた。現場に居合わせた人の話を総合すると、怒号はそのあたりから飛んだという話が飛び交っている。

 署名はその後もさらに積み上げられ、随意契約が市議会本会議で承認された12月25日、本会議開会前に第二次集約分が市長に手渡された。提出された署名は合計1万5442筆であった。この本会議では前述通り、随意契約が賛成多数で承認された後、建設見直し議員の一人から市長不信任案が出され、共産党、新社会党、無所属革新の5人の議員が賛成したが、反対多数で否決された。年が明け、その後に出てきたのが、反対派議員を市の行政から排除するという、地方自治始まって以来ともいえそうな前代未聞の対応であった。この問題は今も続いている。
  
# by kz1940 | 2015-03-08 00:26 | 秩父の政治・行政

秩父で映画『六ヶ所村ラプソディー』上映会 8月5日に鎌仲監督も来訪

 秩父の市民グループが、核燃施設にゆれる青森県六ヶ所村を描いたドキュメンタリー映画『六ヶ所村ラプソディー』の上映会を企画、8月5日に秩父市歴史文化伝承館ホールで行われる。当日は監督の鎌仲ひとみさんのトークもよていされている。また写真家の島田恵さんの六ヶ所村のミニ写真展も計画されている。以下、その呼びかけ―。

       「六ヶ所村ラプソディー」秩父上映会のお知らせ

謹啓 ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
私ども「秩父で『六ヶ所村ラプソディー』をみようの会」は、今年の8月5日日曜に、秩父市歴史文化伝承館ホールにて、ドキュメンタリー映画「六ヶ所村ラプソディー」の上映を企画しております(詳しくは以下の資料をごらんください)。

当日は、鎌仲ひとみ監督にもおこしいただいて、お話をうかがう予定です。より多くの地域の方々に、この映画と監督のお話を共有していただきたく、広報宣伝活動にも力をいれていきたいと思います。

お忙しいと存じますが、ご都合がつきましたらぜひ上映会にいらしてください。よろしくお願いいたします。
                              
                         記
日 時:2007年8月5日(日)  (開場 12:30)
1回目
   13:00~15:00 上映
   15:10~15:40 監督のお話
         2回目
    16:30~17:00 監督のお話
   17:10~19:10 上映
場所:秩父市歴史文化伝承館ホール
内 容:「六ヶ所村ラプソディー」秩父上映会
      (2006年/カラー/スタンダード/119分 
監督 鎌仲ひとみ 製作・配給:グループ現代) 
同時企画: 鎌仲ひとみ監督の講演/写真家島田恵さんの六ヶ所村のミニ写真展

チケット:前売り1000円/当日1200円/学生1000円
チケット取扱店:ラパンノワールくろうさぎ 0494-25-7373
            チケットYAO(矢尾百貨店さま) 0494-24-8080
            時習堂書店さま 0494-22-1510

問合せ先  秩父で「六ヶ所村ラプソディー」をみようの会
      電話: 090-6119-3928(池田)
      E-mail: chichibu_rokkasho@yahoo.co.jp
     URL:http://movie.geocities.jp/rokurap_in_chichibu/

主催:秩父で「六ヶ所村ラプソディー」をみようの会
共催:秩父市ユネスコ協会準備会
協賛:Lapin Noir くろうさぎ
後援:秩父市、秩父市教育委員会、横瀬町、埼玉新聞社、秩父ケーブルテレビ、小鹿野町
協力:島田恵(「六ヶ所村」著者)、NPO法人市民シアターエフ


<上映会の目的>

原子力や核のことを知る機会があまりにも少ない。
そして考えてもよくわからない。
身近に感じることができない。

私たちは今まで重要な問題と感じながらも、なんとなく話題を避けてきたり、自分の生活とつなげて考えることをしてこなかったように思います。

さまざまな歴史的背景を経て、六ヶ所村の人々は、核燃賛成反対、と単純に二分できない複雑な状況におかれています。
この映画では、私たちと同じ一市民、一村民である人々の、原発や核という国家事業と、村での生活とのはざまで日々生きていく様子が、丁寧な取材を経て描かれています。そしてそれぞれの立場で、ひとりひとり自分が六ヶ所村でどのように生きていきたいかという思いを伝えてくれます
六ヶ所村の人々の声は、毎日電気を使っていながら現実を知らずに、原発というの選択を続けていこうとしている多くの日本人へのメッセージでもあります。

私たちは「六ヶ所村ラプソディー」を見て心動かされ、自分達が暮らす地域でも多くの人に見てもらいたいと思いました。この映画を通して、六ヶ所村の現実を知ること、エネルギー問題への意識を深めることを目的として、上映会を開催いたします。

さらに、この上映をきっかけにし、エネルギーの問題のみならず、現代の私たちが抱える国際平和や環境、人間の心身の健康など、さまざまな問題について勉強し、自分が暮らす地域でひとりひとりが日々どう生きていきたいかということに向き合い、考えを共有する機会を作っていきたいと考えています。
# by kz1940 | 2007-06-24 14:16 | 秩父の文化